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ことばのパワー

掲載日 : 2015-11-17

友人の A さんの話。

A さんの姑さんは、軽度の認知症を患い長らく自宅療養していた。A さんは、月に何度かの姑さんの通院に付き添っていた。

受診のたびに、姑さんはお医者さんや看護師さんから言われていたそうである。

「おばあちゃんはしあわせだねぇ。お嫁さんにこんなによくしてもらって…。息子さんやお孫さんもみんないい人だし…。」

これは、患者である姑さんに話しかけていたことばではあるけれど、実は、彼女を通して、その後ろにいる、いつも姑に寄り添っている A さんに向けられたことばであるように思う。その証拠に、その出来事を語るときの A さんは、とてもうれしそうで、そしてどこか誇らしげだった。



ことばって、ほんとにすごいパワーを秘めている。相手に (A さんのようにその人を取り巻く人も含めて) 『よし、がんばろう』という気持ちにすることだってできる。

「日常生活自立支援事業」の専門員や生活支援員は、認知症の高齢者の方などを定期的に訪問して、金銭管理や生活全般にわたっての相談支援をしている。きっと、A さんと姑さんのように今日もどこかでパワーを受け取っている人がいるに違いない。



※写真は、「日常生活自立支援事業にかかる金融機関連絡会議」の様子です。8 つの金融機関が参加され、社協が行う金銭管理サービスの円滑な実施のために意見を出し合いました。