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カスタマーハラスメント対策指針

令和8年10月1日
社会福祉法人島根県社会福祉協議会 会長

1 基本理念

本会は、島根県における地域福祉の推進を目的とし、福祉サービスの向上、及び多様な福祉ニーズへの対応等を使命としています。この目的や使命を果たすためには、職員が安心・安全に、かつ尊厳を持って働ける環境が不可欠です。
本会は、利用者、家族、地域住民、関係機関、取引先の従業員等 (以下「利用者等」という。) からの信頼に応えるよう努めますが、職員に対する著しい迷惑行為 (カスタマーハラスメント) に対しては、組織として毅然とした態度で臨み、職員の雇用管理上の安全を確保します。

2 カスタマーハラスメントの定義

本指針における「カスタマーハラスメント」とは、利用者等からの言動であって、職員が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより、職員の就業環境が害されるものをいいます。なお、利用者等からの苦情の全てがカスタマーハラスメントに該当するわけではなく、正当なクレーム (改善提案を含む) があることを理解しています。
また、障がい者から不当な差別的取り扱いをしないよう求めることや社会的障壁の除去を必要としている旨の意思を表明すること自体は、カスタマーハラスメントには当たりません。「合理的配慮の提供」が義務化されていることに留意し、お互いに共通理解を重ねる「建設的対話」などにより適切に対応をする必要があると認識をしています。また、言動の背景に疾病、障がい、認知機能の低下、生活困窮その他の事情が存在することが疑われる場合には、直ちにカスタマーハラスメントと判断することなく、関係機関と連携して必要な支援につなげることを優先します。なお、「カスタマーハラスメント」にあたる行為とは下記のとおりです。

  1. そもそも要求に理由がない又はサービス等と全く関係のない要求
    (性的な要求や、職員のプライバシーにかかわる要求をすること)
  2. 契約等により想定しているサービスを著しく超える要求
  3. 対応が著しく困難な又は対応が不可能な要求
    (制度の要件を無視した不可能な貸付・給付の強要など)
  4. 不当な損害賠償要求
    (サービス等の内容と無関係である不当な損害賠償を要求すること)
  5. 身体的な攻撃 (暴行、傷害等)
  6. 精神的な攻撃 (脅迫、中傷、名誉毀損、侮辱、暴言、土下座の強要等)
  7. 威圧的な言動 (大声、罵声、脅迫的な言動)
  8. 継続的、執拗な言動 (同様の質問を執拗に繰り返すこと等)
  9. 拘束的な言動 (長時間の電話、度重なる面談要求、不退去、居座り、監禁)
  10. セクシュアルハラスメント・差別的言動
    (職員に対する性的な言動、身体への接触、又は性別・障がい等に関する差別的な発言)
  11. その他職員の就業環境が害される言動
    (職員の氏名や写真を無断でインターネット (SNS 等) に掲載する、又は執拗につきまとう行為等)

なお、通常の勤務場所のみならず、職員が業務を遂行するすべての場所をいい、就業時間内に限らず、実質的に職場の延長とみなされる時間及び機会を含みます。また、電話、電子メール、手紙、SNS 等による行為を含みます。

3 基本方針

(1) 組織的対応の徹底
カスタマーハラスメントが発生した場合、担当職員個人に問題を抱え込ませず、所属部署及び法人全体として組織的に対応します。

(2) 毅然とした態度の維持
妥当性を欠く要求や社会通念上不相当な言動に対しては、要求を拒否し、必要に応じて面談を中止します。また、法令等に基づく提供義務のない範囲で、サービスの提供を中止する場合があります。

(3) 安全確保の最優先
職員の身体的・精神的安全の確保を最優先とし、危機事態には迅速に避難・保護措置を講じます。

4 具体的対策

(1) 相談体制の整備と予防
職員がハラスメントを受けた、又は受けるおそれがある場合、本会ハラスメント防止規程第 5 条に規定する窓口において相談対応します。
また、ハラスメントを受けるおそれがある場合、原則として複数名で対応するとともに、予めその旨を告知した上で録音・録画を行うことがあります (緊急の場合を除きます。)。録音・録画により取得した情報は、事案への対応、職員の安全確保及び再発防止の目的に限って利用し、本会の個人情報の保護に関する規程に従って適切に管理します。

(2) 発生時の対応
  1. 迅速な事実確認と適切な対応
    事案発生時、速やかに状況を把握・記録し、被害職員の負担を軽減するため、上司又は管理者 (係長・部長代理・部長・支所長等) へ対応を交替します。
  2. 被害職員への配慮
    強い精神的ストレスを受けた職員に対し、メンタルヘルス不調に陥らないよう、産業医・産業カウンセラーによる面談等を行います。
    また本会ハラスメント防止規程第 6 条 (プライバシーの保護、守秘義務) 及び第 7 条 (不利益取り扱いの禁止) の規定は、カスタマーハラスメントに関する相談及び対応についても適用されます。

(3) 事後対策
  1. 顧問弁護士等との連携
    悪質なケース (脅迫、暴行、器物損壊、不退去など) や、法的対応が必要な事案には顧問弁護士及び所轄警察署等と連携し対応します。なお、職員の生命又は身体に危険が生じている場合には、上司への報告に先立ち、現場の判断により直ちに警察への通報を行います。
  2. 事例の共有と周知
    発生した事案を、個人情報に配慮した上で組織内で検証・共有し、再発防止策を講じます。

5 県民の皆様へ

本会は、「ふくし立国しまね」の創造に向け、「誰もが社会の担い手となって自分らしく暮らすことのできる島根づくり」「子どもや若者が地域社会とつながりながら成長し自立・定着する島根づくり」「ふくしが普段の暮らしを守り支える島根づくり」を 3 つの柱として、誠心誠意業務に努めてまいります。万が一、本会が実施する事業や、その対応に不備がございましたら、適切な窓口を通じてご意見・ご要望をお寄せください。なお、本指針は、社会福祉法第 82 条に基づく苦情解決の仕組みを制限するものではありません。本会の事業やその対応に関するご意見・苦情につきましては、本会の苦情解決窓口 (第三者委員を含む) において適切に対応いたします。
しかしながら、職員に対する過度な要求やハラスメント行為に対しましては、本指針に基づき、誠に遺憾ながら、対応する職員の変更、面談の場所・時間・方法の限定、電話対応から書面対応への変更等の措置を講じる場合がございます。また、法令等に基づく提供義務のない事業については、今後のお取引又はサービスの提供をお断りする場合があり、悪質な事案につきましては、警察への通報、弁護士への相談その他の法的な措置を講じる場合がございます。健全な信頼関係のもとでより良い福祉サービスを提供できるよう、ご理解とご協力をお願い申し上げます。


以上